稲川淳二「ミステリーナイトツアー」は、2021年で29年目の人気公演です。毎年楽しみに待って居られる心霊ファンも多い事でしょう。今年は筆者の地元にあいつがやって来るみたいなので、初のミステリーナイトツアー参加となりました。
このページは、稲川淳二「ミステリーナイトツアー2021」初潜入の感想レビュー記事となります。
【非接触方式】このご時世で入場するのも大変です
● 個人情報の記入
● チケット自力切り取り
● 検温
● グッズ購入指差し方式
最近はどの施設に行っても、すんなり入館というわけには行きません。稲川淳二「ミステリーナイトツアー2021」も同様です。まず、個人情報の記入用紙がホール玄関前に設置され、氏名や連絡先などの記入を求められます。
個人情報記入後は、その紙を持って入場ゲートから入館するのですが、入場後は備え付けの箱のケースに投函。からの検温となります。この検温が手をかざして測るのですが何回やってもエラー。私だけではなく、ほぼ全員がエラーって感じ。
なんとか会場入場後、公演まで時間があるのでグッズ購入しときますが、これまた長蛇の列で順番までたっぷり20分。グッズの購入も商品写真と価格をみて指差し方式での購入となりました。
【開演】いつもの声で稲川節も健在です
森の中をイメージしたセットに木でできたベンチにマイクだけの舞台は、怪談に相応しい雰囲気を醸し出しています。開演後の会場割れんばかりの拍手で迎え入れられた稲川さんは、会場の隅々まで手を振って「ただいま!」と挨拶してくれるのはいつもの光景のようです。
このご時世で拍手のみの会場内でも稲川節は健在です。臨場感あふれるその語りは流石としか言いようがありません。稲川さんの怪談には怖さがあるのに、その奥底には優しさがあるから不思議です。えげつない怖さがないのです。
今回の稲川淳二の「ミステリーナイトツアー」は、20分前後の怪談が5話と心霊写真が5枚ほど紹介されましたが、そのすべての話と写真にも稲川さんらしい解釈があります。また、稲川さんの「ミステリーナイトツアー」は、怪談なのに笑いが多いのも特徴的です。
例えば、心霊写真のコーナーでは栃木県の神社から送られてきたという、何かの神事の後の神主さんをはじめとする大勢の集合写真が紹介されました。
白黒でとても古い写真なのですが、神社側から「死んだ人が写っています」とのことで送られてきたそうです。確かに、写真の右上に写ってはいるのですが…。稲川さん曰く「この写真ね。写っているのはみんな死んだ人なんですよ」(会場笑)。
アレっているかな?ミステリーツアーナイト初潜入後の感想
稲川淳二の「ミステリーナイトツアー」は、会場の雰囲気や稲川さんの人となりもあってとても楽しい公演となっていました。但し、過剰な演出は必要ないのではと思います。話し手と聞き手のみの関係で良いのではと思ってしまいます。
例えば、今回の1話目は稲川さんの先輩芸能人から聞いたとされる戦後間もなく、本郷のお屋敷に引っ越した〇〇さんの話だったのですが、このお屋敷には毎晩遅くになると、2階に着物姿の綺麗な女性が上がっていくといった話です。
いつの間にかポツポツと降り出した雨が、やがては雷とともに強くなるという場面での強烈な雷と雨、さらには眩ばかりの照明での演出が行われます。が、正直これはいらないでしょう。稲川さんの臨場感溢れる語りが打ち消されます。
舞台上の演出は、時と場合には必要なのかもしれません。しかし、その語りで魅力あふれる稲川さんには過剰な演出ではないのかなぁと思ってしまいました。稲川さんの語りだけで十分にチケット代の対価となると思いますが…。
この記事へのコメントはありません。