【比較解説】サーフィンが変わるフィンの選び方とBOX別の最適解まで

私がサーフィンを始めた頃はそのすべてがオンフィンでした。しかし、今ではフィンの取り替えが当たり前の時代となりました。現在のサーフィンにおいてのフィンの役割は、その昔のサーフィンでは考えられないように重要な要素となっています。

こちらのページでは、どんなフィンを選べば良いのかわからないサーフィン初心者に向けて、フィンの種類からフィンの選び方、さらに筆者が思うサーフィン初心者に最適なフィンの紹介をしています。




 

フィンには2種類がある

● FCS2とフューチャーの2種類
● 互換性はない
● 脱着の方法が違う

まず、フィンはそのBOXの違いによってFCS2とフューチャーフィンの2つのタイプが存在しています。FCS2とフューチャーフィンはBOX形状の違いから互換性もありません。

次にFCS2とフューチャーでは、フィンの取り付け取り外しに違いがあります。FCS2の取り付けはフィンを差し込んで叩いてはめるだけのワンタッチですが、フューチャーはBOXに差し込んでネジを締め込む必要があります。

逆に、取り外しについてはFCS2は力技で引き抜くことは容易ではありません。専用の道具を用いるか、ビーチタオル等をフィンの裏側にあてながら、下から叩いて引き抜く等の行為が必要です。一方のフューチャーは取り付け時とは逆方向にネジを緩めて引き抜くだけとなります。

フィンには上記のようにFCS2とフューチャーの2つのタイプのフィンが存在しますが、それぞれに特徴があってどちらかに優位性があるものではありません。

なので、自身のボードのフィンBOXに合わせて選ぶということになるでしょう。または、これからボードを購入するような場合には好みで選ぶ他はないのかもしれません。尚、フィンBOXの違いによってボード価格が変わることはありません。

FCS公式サイト
futuresfins公式サイト

FCS2とフューチャーフィンの違い

サーフィンでのフィンにはBOXの違いから、FCS2とフューチャーの2つのタイプのフィンが存在しますが、この2つのフィンには当然ながらメリットとデメリットがあります。

FCS2とフューチャーそれぞれのメリット

FCS2 FUTURES
● 装着がワンタッチ
● 種類が豊富
● ユーズド品の流通が多い
● 脱着が簡単確実
● 衝撃に強い

FCS2とフューチャーには上記のようなメリットを感じることができます。まず、FCS2はワンタッチでの装着が可能なシステムが大きな特徴となります。また、FCS2は販売されるモデルが多いことからFCS2ユーザーが多いように感じます。そして、ユーズド品の流通が多いのも特徴かもしれません。

一方のフューチャーフィンはFCS2に比べて、圧倒的に脱着(付け替え)が簡単です。また、FCS2に比べてベース部分の違いから、衝撃には強いのではと感じます。BOXを破壊するほどの衝撃ではFCS2に比べて、フィン破損のリスクは小さいでしょう。

FCS2とフューチャーそれぞれのデメリット

FCS2 FUTURES
● 紛失のリスクがある
● 脱着時が怖くて面倒
● 衝撃にそこまで強くない
● 種類が少ない
● 価格が高め
● 社外品は加工が必要

FCS2とフューチャーのデメリットは上記のような感覚を持っています。まず、FCS2はフィンを叩いてはめ込むだけのワンタッチシステムが特徴なのでネジを使わない、もしくは使い忘れるユーザーが多いのかもしれません。リーシュコードが絡まったり、外的衝撃等で紛失のリスクがFCS2にはあります。

FCS2はワンタッチのシステムが特徴ですが、このシステムによる脱着時のストレスが、最も大きいFCS2のデメリットだと個人的には感じています。FCS2はフィンの前方をはめ込んで、フィンの頂点部分を強く叩いてBOXにはめ込む必要があります。

この、はめ込み時の上から叩く行為に、ちょっとした恐怖感があります。上から強く押し付ける程度ではハマらないので、結構な力で叩く必要があります。ボードが壊れない?ってくらいに叩く必要があります。ボードがビーチなどの砂地の上なら良いですが、駐車場等のアスファルトでは恐怖です。

取り外す場合も専用の道具を使うか、下側からそこそこの力で叩かなければ外れません。このような脱着時のストレスがFCS2の最大のデメリットではと感じています。また、ベース部分の違いからFCS2はフューチャーに比べて外的衝撃には強くありません。

フューチャーフィンはユーザー数の違いからかもしれませんが、販売されるフィンの種類がFCS2に比べて少ないように感じます。また、その価格も高めな印象があります。

但し、社外品の安価なフューチャーフィンも多く販売されています。ですが、そのほとんどのケースで、ベース部分を削るなどの加工を必要とするのが難点です。(社外品のフューチャーフィンには”futures”もしくはロゴの表示がありません)




FCS2とフューチャーフィンのテンプレートと素材


FCS2とフューチャーのそれぞれのフィンにはテンプレート(形状)とフレックス(素材)の違いによって、様々なタイプのフィンがラインナップされています。代表的なFCS2とフューチャーのテンプレート(形状)と素材(フレックス)を下記にご紹介します。

FCS2フィンのモデル(テンプレート)

モデル 特徴
REACTOR 反りが少ないテンプレートでスピードを保持するドライブ性は小さいモデル。小波向けのテンプレート。
PERFORMER ナチュラルな反りで幅広い波のコンディションに対応可能なオールラウンドタイプ。バランスの取れたオーソドックスなテンプレート。
ACCELERATOR 若干強めの反りでハイスピードでのコントロール性を重視したデザイン。パワーのある波向け。
CARVER 強い反りが特徴。パワフルでドライブの効いたターンが可能。サイズとパワーのある波向け。

FCS2フィンのモデル(テンプレート)は上記の通りですが、ドライブ性が強いタイプから回転性が強いタイプ、またはその中間のモデルなど4つのモデルが存在しています。

特に、CARVERタイプはFCS2独自の反りが強いモデル(テンプレート)として、パワフルでドライブの効いたターンを求めるサーファーにおすすめです。

FCS2フィンの素材(柔らかい順)

素材 特徴
グラスフレックス 最もフレックス性の高い素材。小波、初心者向け。
NEO GLASS 軽量なファイバーグラス素材。ある程度の固さがあり、クイックなレスポンスが特徴。
NEO Carbon ネオグラスにカーボンを追加して軽量且つバネがある。小波でのスピードが特徴的なモデル。
PC(パフォーマンスコア) フレックス性のバランスが良いファイバーグラス素材。ドライブ性、スピード性、コントロール性のバランスに優れている。
PC+AirCore PCより軽量、、高速、クイックなレスポンスが可能。
PC Carbon 固く、軽量なファイバーグラス素材。レスポンス性とパワーサーフィンが可能。
PG(パフォーマンスグラス 最も固く、オンフィンに近いフィーリング。正確な高いレスポンス性がる。上級者オンリーのモデル。

FCS2の素材(フレックス)は上記の通りですが、素材が硬いほどフレックスが少なく、よりパワーのある波向けの素材となります。小波やパワーのない波ではフレックスが強い柔らかい素材のフィンを使用するなど、波のサイズやパワーに合わせて選んでみるのが良いでしょう。

例えば、REACTORというモデルの中にPC素材やPC Carbonの素材があったりします。また、モデルによっては素材が固定されてもいます。

尚、FCS2のフィンのサイズはXS,S,M,Lの4つのサイズがありますが、モデルによってはMのみやLのみといった場合もあります。

フューチャーのモデル(テンプレート)

モデル 特徴
RAKE ドライブ性に優れたテンプレート。ポイントブレイク等のリーフブレイク向け。
NEUTRAL オールラウンドタイプのテンプレート。ドライブ性と回転性のバランスが良い。
PIVOT 回転性とコントロール性に優れたテンプレート。タイトなターンが求められるビーチブレイク向け。

フューチャーフィンのモデル(テンプレート)は上記の通りですが、ドライブ性が強いタイプから回転性が強いタイプ、またはその中間のモデルなど、FCS2に比べ分かりやすい3タイプとなっています。

但し、FCS2のCARVERタイプのような反りが強いモデルはフューチャーにはないようです。

フューチャーフィンの素材(柔らかい順)

素材 特徴
BLACKSTIX カーボン繊維とエポキシレジンを使用。軽量な仕上がりでレスポンス性が特徴の小波向け。
GENERATION BLACKSTIXよりも硬く、安定性とドライブ感をプラスした素材。
ALFA カーボンファイバーに空気を混入させてできた素材。トータルバランスに優れ、高い耐久性と軽さ、バランスの良いフレックスが特徴。
HONEYCOMB フレックス性と固さのバランスが良いハニカム素材。オールラウンドな波に対応。
TECHFLEX 固くて軽量なファイバーグラス素材。サイズのあるパワフルなサーフィン向き。
CONTROL ファイバーグラスとカーボンの組み合わせ。サイズとパワーのあるリーフブレイク向け。

フューチャーフィンの素材(フレックス)は上記の通りですが、素材が硬いほどフレックスが少なく、よりパワーのある波向けの素材となります。小波やパワーのない波ではフレックスが強い柔らかい素材のフィンを使用するなど、波のサイズやパワーに合わせて選んでみるのが良いでしょう。

フューチャーフィンはFCS2と逆に、素材が同じモデルでもRAKE〜PIVOTのテンプレートの用意があるのが特徴的です。

尚、フューチャーのフィンのサイズはXS,S,M,Lの4つのサイズがありますが、モデルによってはMのみやLのみといった場合もあります。




FCS2とフューチャーフィンのテンプレートを比較


FCS2とフューチャーはBOXの違いはあれど、テンプレートによってはまったく同じモデルも存在します。違いはその見た目のみとなります。

上記のフィンはFCS2のフィンがPERFORMERモデルのPC(パフォーマンスコア)素材のSサイズ。フューチャーフィン2つはそれぞれ、RAKEタイプのDHDフィンのMサイズ、NEUTRALタイプのALFAのSサイズとなります。上記3つのフィンの比較は次の通りです。

RAKE(futures)モデル / PERFORMER(FCS2)モデル



RAKEタイプのフューチャーフィンとPERFORMERモデルのFCS2フィンは、エリア面積には大きな違いはありません。RAKEタイプとPERFORMERモデルにはフィン後方の立ち上がりに違いがあります。

RAKEタイプのフューチャーフィンはPERFORMERモデルに比べて、フィンが後方に伸びて反りが強いのが分かります。なので、RAKEタイプのフューチャーフィンはPERFORMERモデルよりもドライブ性に優れたテンプレートとなります。

RAKE(futures)モデル / NEUTRAL(futures)モデル


RAKEタイプとNEUTRALタイプのフューチャーフィンは、上記のPERFORMERモデルのFCS2フィンと同様の違いとなります。NEUTRALタイプよりもRAKEタイプのフィンはドライブ性に優れたテンプレートとなります。

PERFORMER(FCS2)モデル / NEUTRAL(futures)タイプ


PERFORMER(FCS2)モデルとNEUTRAL(futures)タイプは上記画像のように、まったく同じテンプレートのフィンです。ドライブ性と回転性のバランスが取れたオールラウンドのフィンテンプレートとなります。

この両者の違いはフレックス(素材)の違いのみとなりますので、波のサイズやパワーの違いによって使い分けることも可能です。実際にはBOXの違いからボードを共有することはできませんが。

最適なフィンの選び方

● 体重で選ぶ
● 波のサイズで選ぶ
● テンプレートで選ぶ

FCS2とフューチャー共に、その選び方は上記3つを参考に選ぶことが良いでしょう。まずは、自身の体重で適したサイズのフィンを選ぶことが大切です。体重別の適正サイズは下記の通りです。

体重 フィンサイズ
55kg以下 X-SMALL
55kg~70kg SMALL
65kg~80kg MIDIUM
75kg~90Kg LARGE

次に、波のサイズに合わせて選ぶ方法もおすすめです。適正体重を重視しながら波のサイズに合わせてワンサイズアップしてみるのも良いでしょう。また、テンプレートはドライブ性と回転性を意識しながら選択するのが良いのではないでしょうか。

【初心者】BOX別の選ぶべきフィンはコレ

FCS2 futures
PERFORMERタイプPC(パフォーマンスコア)MIDIUM NEUTRALタイプALFA F6(MIDIUM)

FCS2とフューチャーフィンのBOX別の最もおすすめとなる初心者向けのフィンは上記の通りです。スピード性、ドライブ性、回転性のすべてのバランスが取れたテンプレートで、尚且つ適度なフレックスが特徴の素材をしたフィンとなります。

また、自身の体重に適したフィンサイズよりもワンサイズ上げて、安定性を求めることも初心者にはおすすめのチョイスになるはずです。なので、ルース性が出るSMALLサイズは避けて、MIDIUMサイズ以上が最適解となるのではないでしょうか。


まとめ

こちらのページではサーフボードに取り付けるフィンの種類や選び方についてまとめてみました。フィンは取り替えることで強いドライブ性があったり、タイトなターンが可能になったりなど、サーフィンの楽しみが広がる重要なアイテムとなります。

波のサイズやコンディションに合わせて付け替えることで、その日のサーフィンが何倍もエンジョイしたものになるのは間違いありません。手持ちのフィンと違うタイプのモデルを探していたり、初めてのフィン選びをされる場合にはこのページを参考にしてみてはと思います。




 

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