最終更新日:2020.2.23
サーフィンは、一生を共に過ごすことが出来る素晴らしいスポーツです。多くのサーファーにとって「サーフィン」がライフスタイルの中心ともなってきます。ですが、サーフィンにハマってしまうと取り返しのつかない悩みを抱えることになるサーファーが発生してきます。
特に、地理的にハンデを負った都市部のサーファーが、サーフィンに深くハマればハマるほど抱える悩み。「もっといい波に乗りたい…」「いつも海を近くに感じていたい…」サーファーであれば誰もが抱える悩みですが、この解決策は一つしかありません。それが、ビーチフロントへの「移住」です。
思う存分サーフィンが出来ると思って移住したものの「失敗した…」では悲しすぎます。そこで今回は、事前の準備を怠ることがないように、先輩移住者の失敗の事例から学んでいきましょう。
立ち止まって良く考える
何か新しい事にチャレンジには「勢い」は大事ですが、こと移住に関しては「勢い」や「思い切り」といった、スピード感を持った行動にはブレーキをかける位がが丁度いいようです。特に地方の田舎は、思っているよりも仕事がありません。この収入確保の基盤を甘く考えると取り返しのつかないことにもなります。
「素晴らしい波のビーチに一目ぼれ」Kさん(29歳)の失敗
サーフィンが趣味で、旅行で訪れた和歌山のビーチにたつ波に一目ぼれしたKさんは、そのまま居着くようなかたちで賃貸住宅を探し、移住生活をスタートした。
仕事はインターネットを活用したネットショップを立ち上げたばかりだったので、「場所にはこだわらずとも生活ができるはず」という思いを持っていたそうだ。
いい波が来ればサーフィン、それ以外の日には仕事、と目論んでいたものの、さすがに世間は甘くなかった。ネットショップの運営は軌道に乗らず、地元で仕事を探そうともしたがアルバイトの募集もなく、生活に困ってしまった。
サーフィンと旅は切り離せない関係にあります。それが海外であっても国内であっても、そこには大きな違いはありません。海外の波やサーフ文化にあこがれがあっても、実際の行動ともなると幾つもの障害や不安から、とてつもないパワーを必要とします。
一方、国内でのそれは実行力のみで対処が可能です。「勢い」だけでOKだということです。ですが、この「勢い」が後悔を招く元ともなりますから、事前の下調べや何度もその場所へ通って肌でその街の雰囲気を感じることが大切です。旅行者目線ではなく、居住者目線でその街を見ることが重要です。
田舎はお金がかかる
地方に行けば、都市部よりも生活費がかからないと思う方が多いようです。実際は、田舎へ行けば行くほど生活費が必要になってきます。それこそ自給自足の生活を送れるようであれば、そのような心配も必要ありません。現実問題は都市部に比べ、買い物などの日常生活の不便さは想像以上です。
過疎の村に家族4人で移住したHさん(38歳)の失敗
東京から家族4人(妻、子供2人)で移住したHさん。日用品の買い物をするためのスーパーは一番近い店でまで片道15kmほど。
奥さんはペーパードライバーだったけれど、なんとか運転できるように特訓。車も中古の軽自動車を購入したそうだが、通勤用と奥さん用2台持ちなのでガソリン代も意外な出費に。
またディスカウントショップなども近くにはないので、都会のような激安価格での買い物ができずに生活コストが想定以上に必要だったそうだ。
都市部での最も大きな負担となるのが「住環境」に必要なお金ではないかと思います。一方で、地方の田舎では「住環境」にかかるお金の負担は、都市部のそれとは違います。ですが、毎日の生活費が都市部に比べ大変に割高です。交通手段も限られ、そもそも不便です。
サーファーであればクルマはポイントまでの足としても必要ですので、クルマを田舎だからと買い足す必要はありません。都市部であれば、クルマの利用は週末のサーフィンだけといった使い方ができますが、田舎ではそうはいきません。
その土地に馴染めない
最も多い移住失敗の理由となるのが、その土地の風土やコミュニティに馴染めないことが、その最たる原因となるようです。特に都市部からの移住者とっては、地方のまた田舎では生活をするためのコミュニケーションの意味が、都会のそれとは大きく違います。
「自然の中の暮らし」に憧れて移住したSさん(33歳)の失敗
雑誌などには「地元の人も喜んで受け入れてくれる」といった、いいイメージしか書かれていなかったのだが、実際に暮らして見ると微妙に違ったそうだ。
地元のコミュニティに溶け込むことができないまま半年ほど暮らして見たけれど、寂しさと閉塞感が湧いてきて、ひっそりと都会に舞い戻ることに。
都市部での生活では当たり前に受け入れられることであっても、地方での生活が同じように受け入れてもらえるとは限りません。その土地のコミュニティに自分から飛び込んで行くようでないと難しいかもしれません。その土地の人から頭を下げて、迎え入れてもらえるだろうとの考えは捨てた方が良いでしょう。
まとめ
- 思い付きや勢いで決めない
- 生活基盤を確保する
- 積極的に飛び込む
今回は、サーフィンに魅せられてしまうと誰もが考えるビーチフロントへの「移住」について、ネガティブな側面からお伝えしてみましたが参考になったでしょうか。
今回ご紹介した移住失敗例は、どれも極端な例かもしれません。ですが、この極端な例をその基準とすることで、失敗しない移住も見えてくるのではないでしょうか。サーフィンだけが出来れば良いと考えがちですが、実はサーフィンの前の生活環境が最も大切だったりしますので、一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。
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