最終更新日:2023.5.7
ケトジェニック(ケトン体)ダイエットは、ボディメイクをはじめとする体作りに最も重要なダイエット法の1つです。また、ダイエットに付きモノの空腹感を感じることのないダイエットとしても有名です。
こちらの記事では、空腹感を我慢できずにダイエットに辛さだけを感じるような場合に、最もオススメのケトジェニックダイエットについてまとめています。このページをを読めば、ケトジェニックダイエットへの理解が深まるハズです。
ケトジェニックダイエットのメカニズム
● 炭水化物(糖質)をカットした高脂肪の食事
● エネルギー源を糖質から脂質へ切り替える
まずは、ケトジェニックダイエットのメカニズムを理解することが重要です。ケトジェニックダイエットは高脂肪の食事を摂取することで、体内にケトン体と呼ばれる化合物を増やすことを目的としたダイエット方法となります。
通常、私たちは食事から摂取した炭水化物(糖質)をエネルギー源として利用しています。しかし、炭水化物を制限することで、体内の糖分を消費し尽くされ、その後は脂質をエネルギー源とする体に切り替わります。
糖質の代わりに脂質が使われることで、脂肪燃焼が促進されることになります。脂肪を代謝する際に肝臓でケトン体が生成され、血液中に放出されることで、血液中のケトン体が脳や筋肉などのエネルギー源として利用されます。この作用を利用するのがケトジェニックダイエットです。
ケトジェニックダイエットは炭水化物制限を通じて脂肪を燃焼させ、ケトン体を生成することで減量することができます。ただし、ケトン体は脂肪酸が肝臓で代謝されて作られる物質であり、脂肪燃焼の代謝プロセスの副産物なので、炭水化物(糖質)をカットした高脂肪の食事が必須の条件となります。
ケトジェニックダイエットの効果
減量効果
ケトジェニックダイエットの最大の効果は、ダイエット(減量)効果がとても大きいということです。炭水化物を極端に制限して脂質を多く摂ることで体内の糖質を使い切り、脂肪をエネルギー源として使うようになるために効率的な脂肪燃焼効果があります。
食欲抑制効果
ケトジェニックダイエットを行うことで生成されるケトン体は、それ自体に食欲を抑える作用があるので食欲をコントロールしやすくなります。また、食欲を抑制する働きによって、食事量そのものの減少にもつながるでしょう。
エネルギーの向上
ケトン体自体がエネルギー源として機能するために、脂質を適切に摂取することでエネルギー不足を感じにくくなります。また、脳や筋肉のエネルギー供給が改善されて、運動能力や集中力の向上にも期待ができます。
糖尿病等の予防効果
炭水化物の摂取量を制限するので、血糖値の上昇を抑えることができます。血糖値をコントロールすることができるので、糖尿病の予防や改善効果が期待できるでしょう。
また、脂質異常症の改善にも役立つとされています。脂肪をエネルギー源とするために、トリグリセリドの低下やHDLコレステロールの増加などの脂質代謝の改善が期待できます。
ケトジェニックダイエットは以上のような効果が代表的ですが、血糖値の上下を抑えるので睡眠の質の改善、脳が必要とするエネルギーを供給しやすくなることでの認知機能、記憶力の改善などの健康面にも大きな効果があるようです。
ケトジェニックダイエットの手順2つ
1 期間を決める
2 食事内容を計画する
ケトジェニックダイエットは、上記2つを計画立てて取り組むのが良いでしょう。ケトジェニックダイエットは、長期的に行う医療的な目的以外では、体重減少や体脂肪率の低下を目的に短期間で行うのが一般的です。
なので、まずはケトジェニックダイエットを行う期間を決めましょう。大切なイベントに向けて逆算して決定するなど、目標とする体重や体脂肪率に応じて決めてみるのが良いでしょう。尚、多くの場合で1〜2ヶ月程度の期間設定が一般的ではあります。
次に、食事内容を計画立てる必要があります。食事に適切な割合の栄養素を決めるということです。ケトジェニックダイエットは糖質を抑え、脂質やタンパク質を多く摂取する必要があります。
ケトジェニックダイエットでの栄養素の摂取割合は「脂質70%、タンパク質20%、糖質10%」が最良だとされています。具体的には糖質の摂取量を1日50g以下に抑える必要があります。
また、1日の糖質の摂取量を「必ず守る」ことが成功への鍵となります。これができれば必ず、成功することができるハズです。例えば、パン、麺類、米、果物、砂糖、炭酸飲料、お菓子などは避けるか、極力減らす意識が必須条件です。
ケトジェニックダイエットは脂肪をエネルギー源として使用するために、肉類や魚類、卵、チーズ、バター、アボカド、オリーブオイルなどの脂質を多く含む食品を積極的に摂取する意識も必須の条件となります。
ただし、ケトジェニックダイエットは上記2つを守りさえすれば、成功への道のりは比較的簡単なダイエット法です。そして、筋トレや運動を併用することで脂肪燃焼効果が高まり、短期間でのダイエットが可能となるハズです。
ケトジェニックダイエットの食事メニュー
ケトジェニックダイエットでは、低炭水化物で高脂肪の食事を摂ることが絶対です。以下に、ケトジェニックダイエットの食事メニュー例のご紹介、食べて良いものと悪いもの別の食材の例もまとめています。
・卵料理全般(スクランブルエッグなど)
・チキンカレー
・ビーフシチュー(じゃがいも抜き)
・タンドリーチキン
・ガーリックローストポーク
・ガーリックバターラムチョップ
・肉料理全般(ステーキなど)
・魚料理全般(スズキのムニエルなど)
OK/NG食材
OK食材 | NG食材 |
---|---|
● 肉(牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉など) ● 魚(サーモン、マグロ、カンパチなど) ● シーフード(エビ、カニ、イカなど) ● 卵 ● アボガド ● イチゴ ● ブルーベリー ● チーズ(チェダー、モッツァレラなど) ● ナッツ類(アーモンド、マカダミアナッツなど) ● オイル類(ココナッツ、オリーブなど) ● 野菜(キャベツ、レタスなど) ● マヨネーズ |
● 砂糖(白砂糖、蜂蜜など) ● 穀物(小麦、米など) ● パン ● パスタ ● 麺類(うどん、ラーメンなど) ● ポテトチップス ● スナック菓子 ● ケーキ ● クッキー ● アイスクリーム ● お酒(日本酒、ウィスキーなど) ● 豆(豆腐、枝豆など) |
ケトジェニックダイエットの代表的な食事メニュー、食べて良い食材と悪い食材は上記の通りですが、さらに詳しいメニューや食材等については、簡単に糖質量を測定できる無料アプリ等を上手に利用してみるのも良いかもしれません。
ケトジェニックダイエットの注意点(デメリット)
● 持病によっては適さない
● 体臭がキツくなる場合も
● 食事制限によるストレス
さて、ここまでケトジェニックダイエットは短期間に減量ができて、糖尿病などの予防効果や改善効果が期待できるなど、良い面ばかりをお伝えしてきましした。しかし、ケトジェニックダイエットにも注意したいデメリットも当然ながら存在しています。
ケトジェニックダイエットでは、上記のようなことに注意が必要です。特に、糖尿病や肝臓病、腎臓病、膵臓炎などの持病を抱えている人や、妊娠中の女性は、ケトジェニックダイエットは適していません。
次に、ケトジェニックダイエットを行うと、身体から甘酸っぱくツーンとした臭いが出ることもあります。これは、ケトン体に含まれるアセトンという物質の独特の匂いからです。
ただし、体臭の強さには個人差がありますので、積極的に水分を多く摂ったり、適度な運動などで汗を出すことでケトン臭の予防にはなるでしょう。
そして、ケトジェニックダイエットは糖質を極端に制限するので、パン、麺類、お米、果物、砂糖などの食品は摂取しない、もしくは極力減らす必要があります。そのため、このような主食好きの方にとっては食事の制限にストレスを感じる人も少なくないでしょう。
ケトジェニックダイエットは減量や健康維持に効果があるとされていますが、上記のような注意点などが気になる場合には、医師や栄養士に相談してみることが良いでしょう。
ケトジェニックダイエット Q&A
「ケトジェニックダイエット中に糖質を多く取ってしまったら失敗ですか?」「ケトジェニックダイエットには危険ありますか?」など、ケトジェニックダイエットに対して気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ケトジェニックダイエットに関するよくある質問と回答をまとめていますので、参考にしてみてみてください。
Q:ケトン体はケトジェニックダイエット開始からどのくらいで作られて使用されますか?
A:ケトジェニックダイエット開始2日目以降だとされています。ケトジェニックダイエットを始めると、糖質の摂取量が極端に落ち、さらに新しいグリコーゲンが入ってこないので、1~2日で全て枯渇してしまいます。それ以降のエネルギー源が脂質に切り替わるのが一般的ですが、最大で2週間程度かかるとされています。
Q:血中にケトン体が増加した状態の「ケトーシス」。この状態を判断する方法はありますか?
A:まずは、体調で判断する方法です。ケトーシスに入ると糖質ではなく、体脂肪をエネルギーに切り替えるので頭がよく働き、力がみなぎるような感覚があります。ケトーシスに切り替わる前には、糖質を制限しているために頭がボーッとしたり、体に力が入りにくい感覚がありますので、この違いで判断することができます。また、尿で検査するケトン体試験紙や、息を吹きかけるだけで判定できる呼吸式ケトン測定器を使う方法などがあります。
● ケトン体 試験紙 ケトスティックス(yahoo!ショッピング)
● ケトンメーター 呼吸式ケトン測定器 (amazon)
Q:素早くケトーシスの状態にする方法はありますか?
A:糖質の摂取量が多いとケトン体をうまく生成できず、ケトーシス状態になれません。糖質は少なければ少ないほど良いので、糖質をカットする意識が大切です。最低でも1日50g以下に抑えましょう。MCTオイルやココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸をコーヒーやスープに入れて飲んだり、筋トレを併用することでケトーシス状態に入りやすくなるでしょう。
Q:糖質を多く取ったらどうしたら良いですか?
A:1日程度の取りすぎは気にする必要はありません。いつもよりもちょっと運動してみる程度で問題ありません。
Q:ケトジェニックダイエットに危険性はありませんか?
A:特に危険はありませんが、長期的にケトジェニックダイエットをすることで、動脈硬化などのリスクが高まる可能性があります。ケトジェニックダイエットは期間を決めて短期的に実践することをオススメします。
まとめ
ケトジェニックダイエットは、短期間で減量効果がとて高いダイエット法ですが、糖質の摂取量を極端に制限しなければなりません。しかし、糖質を極端に抑えて脂質を多く摂取すれば、1〜2週間程度で体質の変化を実感することができるハズです。
糖質の量を極端に制限してケトン体の回路をオンにすることが、ケトジェニックダイエット成功の秘訣です。とはいえ、糖質の制限を上手にできないこともあるかもしれません。
しかし今では、ケトジェニックダイエットに特化した宅配のお弁当や、糖質制限されたチンするだけのおかずなどが冷凍され、スーパーなどでも気軽に購入することができるようになっています。
もしも、自分自身が上手に糖質の制限ができないと感じる場合には、そのようなケトジェニックに特化した便利なサービスや商品を利用してみるのも良いかもしれません。
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