最終更新日:2020.2.23
サーフィン初心者にとっても問題となるかもしれないのが「ローカル」と呼ばれるサーファー達の存在です。この「ローカル」と、サーフィン初心者をはじめとする「ビジター」との間には、他のスポーツではあまり見られない微妙な関係が築かれる場合や場面があります。
今回は、サーフィン初心者にとって直面する問題となるかも知れない「ローカル」と「ビジター」について考えていきます。
ローカルってそもそも何?
一般的にローカルとは「地方の・・・」みたいな使われ方をするように、サーフィンにおいての「ローカル」も同じように、その地方のポイントに限定して使われます。ローカルサーファーとは、そのビーチに根差したサーフコミュニティの中にいるサーファーのことを指しています。
また、そのポイントの土地で生まれ育った人のみというわけではなく、移住してそこで暮らす人や、何年もそのポイントを愛して通い続けた結果として、そのポイントのサーフコミュニティに受け入れられた人達を称して「ローカル」と呼んでいます。
サーフィンは海で行うスポーツですが、その海での生活を生業とする漁師や、その地に根付いて暮らす人達にとってのサーフィンは、サーファーが思う海との認識には少なからず違いがあるかもしれません。このようなビーチの近隣住民とのトラブル緩衝の役割を担っているのが、このローカルサーファー達です。ビーチクリーンをはじめとするゴミ問題、騒音、駐車場の確保や駐車マナーなど、そこを訪れるサーファーのために貢献しているのもローカルサーファーです。
とは言え、サーフィン初心者にとっての「ローカル」は、「怖い」「ヤバい」人達とのイメージが先行しているかも知れませんよね。私も初心者の頃はそう思っていましたし、そういう現場も見たこともありましたので・・・。
では、ビジターって何?
ビジターサーファーとは、サーフィン初心者や自分のホームポイントを持たないサーファー、またはホームポイントを離れて別のポイントを訪れたサーファーのことを指すのが一般的です。または、ホームポイントを持ちながらも、そのホームポイントのコミュニティに属さないサーファーも、ある意味ビジターサーファーなのかもしれません。
ローカルサーファーの中には、そのホームポイント以外ではサーフしないサーファーも存在しますが、多くのサーファーが「ローカル」であったり「ビジター」であったりとすることが多いのではないでしょうか。
サーフィンは弱肉強食!そこが良かったりする!
結局、サーフィンは上手い奴が波を取っていきます。まさに「弱肉強食」の世界です。しかし、そこもサーフィンの魅力だと個人的には思っています。陸の生活であれば、このようなある種「理不尽」だと思われることは、そうはないのではないでしょうか?サーフィンの世界では日常茶飯事ですね。
「強」が「弱」を喰うのは自然界では当たり前の行為です。サーフィンは、まさに「自然界の掟」そのものです。特に初心者の頃は、上級者サーファーとの圧倒的なレベルの差に度肝を抜かれることもあるでしょう。
サーフィンはとにかく上達が遅いスポーツです。また、海の中ではあなたの社会的地位は関係なく「格差のない社会」です。サーフィンの腕前だけが、その序列を決めることにもなります。そこもまた、良かったりするのです。
サーフィンの世界では「ローカル」と「ビジター」の関係は変わらない!
サーフィンの世界では、この「ローカル」と「ビジター」の関係性がなくなることはないでしょう。ひと昔まえには日常的にあった「ローカル」と「ビジター」のトラブルも、サーフ人口の増加に伴って最近では随分と少なくなったように感じています。その背景には、最近のネットやスマホの普及もあって、事前にサーフィンのルールやマナーといった情報を容易に知ることができることも影響しているのではないかと思います。
ネットやスマホが普及する以前のサーフポイントでは、陸の勢いそのままにやってくるおバカビジターや、おバカ初心者がよくトラブルを起こしていたものです。多くのサーファーが、サーフショップを通じてサーフィンを始めるように初心者に助言するのは、こういったトラブル回避のためでもあるのです。また、そうすることでも「ローカル」と「ビジター」との関係性の向上にもつながるのではと考えます。
とは言え、おバカビジターやおバカローカルがまったくいなくなるとは限りません。私が今、ホームとしているポイントにも当然ローカルが存在します。私はこのホームポイントへは15年程通っていますが、私自身はここのローカルだとは思っていません。ほぼすべてのサーファーとは顔見知りですし、ビジターサーファー達からは挨拶されますし、こちらも挨拶は返します。しかし、このポイントのコミュニティに属しているかとなると微妙です。ですが、ホームでは不自由なくサーフできていますのでベストな環境にいるのかも知れませんね。
サーフィン初心者がやらかしてはダメなたった1つのルールはコレ!
楽しくサーフィンするためにビジターができること
サーフィンを楽しく快適に行うには、どのポイントであっても、ローカルとの上手な距離感を保つことが大切になってくるでしょう。特に、サーフィン初心者の頃には、そのポイントを十分に観察することをおすすめします。
また、そのポイントをホームポイントとされる場合は次の5つのことを実践することで、多くのローカル達も気持ち良く迎えてくれるはずですので参考にしてみてください。
駐車に気を配る
有料のような大きなパーキングを備えたポイントは別として、駐車スペースが限られたようなポイントではクルマの駐車には気を配りましょう。こういった細かいことが何気に大切だったりします。
自分からの挨拶を心掛ける
挨拶をされて嫌な気分になる方は少ないです。どの世界でもそうですが、挨拶は人間関係を築く上ではとても大切なことです。サーフィンも同じです。自分から進んで挨拶することを心掛けましょう。
間違ってもピークにはいかない
初めて入水するポイントや、そこをホームポイントに決めて入水する場合であっても、初心者であれば間違ってもピークに近づかない方が賢明です。特にビギナーであればあるほど目立つ行為はやめておきましょう。サーファーのラインを塞ぐことがないように、少し手前で波待ちするようにしてください。
私にも経験がありますが、そういう謙虚な気持ちでポイントへと通っていると、いずれはピークの方から「こっちから乗れ!」なんてことがありますのでね。
空気を読む
ラインナップにいるサーファーを観察することは大切です。当然ですが、ピークで波待ちしているサーファーがそのポイントの序列のトップである可能性が高いです。また、多くのサーファーから挨拶されているサーファーにも気を配っておくことも大切です。
「お邪魔します」の気持ちを持つ
すべては、この気持ちを持っていれば大丈夫です。揉めるサーファーはどこへ行っても揉めます。逆に揉めないサーファーはどこへ行っても揉めません。やはり、謙虚な気持ちは大切です。
最後に
今回は、サーフィンでは必ず出会うことになる「ローカルサーファー」について書いてみました。ローカルをリスペクトすることが大切なことには変わりはありません。そうすることが、楽しく快適にサーフィンすることにも繋がります。
一方で、どうしようもないおバカローカルも存在しています。基本こういった輩はスルーで問題ないでしょう。まずは、近づかない方が賢明です。以前、私が月に1回程度通っていたポイントがあったのですが、そのポイントのコンディションが悪く、2つ隣のポイントに移動してサーフした際、おバカローカル達によってイヤな想いを経験したことがあります。なので、そのポイントへは近づかないようにしていました。
そんな経験をした数年後に、そのおバカローカル達がいるポイント周辺へサーフトリップした際に、そのおバカローカルのポイントが湾岸整備のためにポイント消滅の危機にあるようで、工事阻止の署名活動なるものを行っていました。そのポイントで嫌な想いをした私にとっては、そのポイントがどうなろうと関心はありませんので、お断りしましたが「なんだかなぁ」と思ったものです。
サーフィンを続けていると嫌な経験をすることもあるかもしれません。でもそれは「ローカル」にとっても「ビジター」にとっても決して良いこととは言えません。とは言え、サーフィンは素晴らしいスポーツです。ビジターサーファーであっても、常に謙虚な気持ちを持って接していれば必ず受け入れてもらえます。
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